garden 詠風庭(えいふうてい)
園内に自然の川が流れる
1,500坪の広大な自然庭園。
そこには約200種類の植物が生育し、
四季折々の姿をお楽しみいただけます。
古より多くの方に愛されてきたこの庭園は、
今も昔も変わらぬ情趣を留め、
心癒される空間となっています。
詠風庭の春夏秋冬
多くの方が
くぐられてきた
旧門。
園内には、訪れた
著名人・文化人の足跡が残る。
(写真は種田山頭火の句碑)
葵苔(あおいごけ)
昭和41年4月に全国植樹祭が愛媛県で催された際、
昭和天皇・皇后両陛下がふなやにご宿泊されました。
その際、昭和天皇陛下が詠風庭を散策され、
「この地では珍しい植物であるから大切にするように。」と仰せられ、
葵苔をお見つけになられました。
以来当館では葵苔を大切に保護し、現在に至っております。
DOGO ART 2016 山口 晃 道後アート 2016
本年は文豪・夏目漱石の没後100年、小説『坊っちゃん』発表110年。
よそからやって来た夏目漱石が松山を舞台にアイロニーとユーモアを込めて小説「坊っちゃん」を書いたように、
山口さんも“よそもの”視点で道後を描きます。
時空を超えて過去・現在・未来を行き来することで、どことなく懐かしくて何だかおかしな世界に迷い込んでしまいそうです。
日常と空想、実景と虚構がないまぜになったような感覚で、人びとを街へ誘います。
絵画のみならず立体・建築的手法やインスタレーションなどの自由な発想で、
見慣れた街の風景がそれぞれの記憶と混ざり、不思議な姿として浮上するような、そんな作品たちが街に出現します。
ホテルギャラリー
武人圖(ぶじんず)
当館には、山口晃氏の作品「武人圖(ぶじんず)」を展示しています。
art of night garden
夜間庭園アート
「詠風庭あかり物語」
庭の緑と光を織り上げ、記憶に残る風景をつくる
ふなや庭園ライトアップ
歴史ある「ふなや」には、正岡子規や夏目漱石、与謝野晶子など、日本文学を代表する著名人が訪れています。
彼らが言葉を選び抜き、後世に残るような独自の世界観を織り上げるうえで、詠風庭の風景が影響を及ぼしたかもしれません。
今回のプロジェクト「詠風庭あかり物語」では、
そうした文人たちに思いを馳せ、「庭の緑と光を織り上げ、記憶に残る風景をつくる」ことに挑んでいます。
たとえば、詠風庭を横切る渓流では、両岸から樹木が伸び、緑のアーチをつくっています。
夕暮れ以降には、それらの樹木に光を織り込むことにより、緑の濃淡が際立ち、さらに緑は水面に映りこんで揺らぎます。
訪れる人は緑に包まれながら、詠風庭を訪れた時間を記憶にとどめることでしょう。
詠風庭の全体を通じて、こうした「緑と光を織る」ことを試みています。
樹木が季節の移ろいとともに姿を変えると、織られた風景も変化します。
季節ごとに何度も訪れていただき、風景の移り変わりをご覧いただければ幸いです。
カラーキネティクス・ジャパン株式会社
シニアデザイナー 石川智一